真炎の女神 アグナムート

原初の炎よ、神の炎よ… 真炎の息吹で世界を守りたまえ…

聖なる炎の力を手に入れたアグナムートは、正義に固執するあまり、原初の炎の精霊が持つ悪性を受け入れられず、対立してしまう。どちらも意思を曲げず、原初の炎の精霊は、彼女の前から姿を消した。アグナムートは、悪を浄化する存在である自分には、不要な存在だったのだと決別し、自らの使命を果たすための旅を続けていく。その道中で、弱き者を襲う悪霊と出会ったアグナムートは、聖なる炎の力を開放する。だが、力を制御することができず、守るべき弱き者に傷を負わせてしまう。なんとか悪霊を浄化することはできたが、己の未熟さを痛感した彼女は、自らの正義を果たすために、厳しい修行に身を投じていく。長きに渡る苛烈な修行の果てに、心身ともに疲弊したアグナムートは、ついに力尽き倒れてしまう。薄れゆく意識の中で、悪霊に追われている少女を見つけたアグナムートは、少女を助けようともがくが、どうすることもできない。何もできない自分の無力さに打ちひしがれる中で、自身が持っていた本来の願いが、「悪しき存在を浄化することではなく、悪しき存在に苦しめられている者たちを救う」ことだと思い出す。同時に、追い詰められていた少女の前に、炎を纏った輝かしい剣が現れていた。それは幼い頃、原初の炎の精霊に救われたアグナムート自身の記憶であった。本来の願いを思い出した彼女の心には、悪しきものも受け入れる寛容の精神が芽生えていた。やがて、その心に呼応するように、彼女の体に聖なる精霊と原初の精霊が宿り、精霊たちと一心同体となったアグナムートは、真なる炎の女神として、絶大なる力を得て新たに生まれ変わるのだった。