親和をもたらす情愛の天使 マナ

誰かのためだけじゃない、 自分のために、 私は未来を切り開きます！

世界を守るために持てる力のすべてを尽くして赤い月を押し返したマナは、その代償に実体を失い、思念体と化して宇宙を漂っていた。あるとき、謎の声を聞いて深い眠りから目を醒ましたマナは、声に導かれ、己の存在を取り戻すための試練へ挑むこととなる。そこでマナは、自身の持つもうひとつの側面であり分身的な存在――マナ・アニマと対峙する。自分はこれ以上なんのために、そして誰のために戦うのか。自分のせいで多くの人々に迷惑をかけてしまうのではないか。人間ではない自分を皆は受け入れてくれるのか。数々の迷いが頭をよぎり、思い悩むマナだったが、小さな光として目の前に灯る仲間たちと過ごした思い出を見て、自分の真の願いに気づく。そしてそのとき、謎の声の主から、自分の気持ちにもっと素直になってもいいという父親のように優しい教えを受けて、マナは、マナ・アニマと共にまた皆に会いたいという自分の願いとまっすぐに向き合い、マナ・アニマの存在を受け入れて、力の覚醒を果たす。皆が待つ地球へと帰るべく、次元を繋ぐゲートを開放し旅立ったマナは、その道中、自身がかつて押し返した赤い月の残骸から生まれた“月の穢れ”と出会う。赤い月に組み込まれていた人類殲滅の意志を内包している“月の穢れ”を野放しにはできないと、炎の弓と、矢として用いるための光り輝く剣を取り出し、穢れの浄化へと挑むマナ 。自分の願いと向き合い、思いを受け入れ、心の自由を手に入れた彼女のその表情は、大いなる希望と慈愛に満ちているのだった。