魂を快気せし海の少女 キスキル・リラ

私は信じてる…希望で満ち溢れる この星と魂たちの未来を…！

人類が生まれるよりも遥か昔、ひとつの隕石が宇宙からとある星へと落下し、星に巨大な傷口が生まれた。その傷口から生命が生まれ、長い時の中で進化を繰り返し、星に文明を築き上げていった。しかし、文明を築くのと引き換えに、星に生まれた人間たちが星を傷つけていく。あるとき、この星の生命の母であり星そのものである“星の母”が、傷つけることをやめない人間たちに怒り、地上を滅ぼし、星を終わらせることを決意する。時を同じくして、故郷である母なる海で暮らすキスキル・リラは、星の異変を察知して原因の究明を行い、すべての生命の母であり自身の母でもある“星の母”の思惑を知った。“星の母”の許しを求めるべく、様々な海洋生物たちと共に星の傷を目指したキスキル・リラは、世界の危機を救うために新たな癒しの力に目覚め、“星の母”の怒りによって荒れ狂う海の中で美しい祈りの舞を踊り、星の傷を癒していく。キスキル・リラが癒しの舞を踊る中、彼女の心に眠る優しい思い出に触れた“星の母”は、星の破壊を思いとどまり、キスキル・リラに自分の持つ力を注いで自身の星を託す。こうしてキスキル・リラは、あまねく生命の魂を癒す、星の次期女王となったのだった。