夢世界の「便利屋」 メビウス

こりゃ、ずいぶんとねじれてんねぇ… オネイロワーカーの腕の見せ所かな♪

ある日、メビウスのもとに20代の女性が依頼に訪れる。いわく、最近同じような悪夢を繰り返し見るようになり、その原因を突き止めてほしいというものだった。 その依頼を承諾し、彼女の夢の世界へと入り込んで記憶の断片を探るメビウス。するとその過程で、依頼人の記憶の一部が何者かによって改ざんされている可能性があることに気が付き、さらに彼女の記憶の中にかつて発生した巨大テロによって引き起こされた大規模停電事件、通称「ヴォイド・ゼロ」に関する手がかりを発見し、メビウスは興味を抱いた。なぜなら、メビウスの記憶がヴォイド・ゼロ以降のものしかなく、自分のルーツの鍵がヴォイド・ゼロに関連していると考えていたからだった。 依頼人の悪夢の原因を探りつつ、ヴォイド・ゼロに関する資料や情報を集め始めたメビウスは、調査の中で、テロだと言われていたヴォイド・ゼロは実はテロではなく、テロ事件として処理された欺瞞工作だったのではないかという考えに至る。そうして調査を進めるにつれて記憶改ざんの裏にある陰謀へと巻き込まれていくメビウスと依頼者は、あるときヴォイド・ゼロの発端となったとされる廃墟を訪れたが、そこで暗躍する秘密組織からの襲撃を受けてしまった。 不意を突かれるも持ち前の腕っぷしで敵を退けたメビウスは、調査を続行し、この廃墟がなんらかの研究所であり、さらに依頼人が幼少の頃にここで暮らしていたという事実を明らかにする。そしてメビウスは、依頼人の事件当初の記憶を取り戻すべく、能力を発動して夢の世界へと入り込み、欠落した記憶の断片をひとつひとつ正しい位置へと戻していくのだった。