コキュートス

裏切り者の末路へようこそ… 美しき氷像となって 私を楽しませるがいい…♪

神々が住む恒星天から最も遠く、最も凍えた地にコキュートスと呼ばれる地獄があった。反逆者たちの亡霊が幽閉され、氷の中に閉じ込められているその地は、これまでに何人もの人間が管理者を務めてきたが、あまりに過酷な環境ゆえに長く続けられる者はいなかった。そんな折、新たなコキュートスの管理者として、極寒の村に住む一人の青年に白羽の矢が立つ。青年は、かつて事故により氷漬けとなってしまった村人の姿を見て美しさを感じたことをきっかけに、植物や動物を氷漬けにしてコレクションするという嗜好に目覚めた人物であり、その特殊な性質に目をつけられて、神によってコキュートスへと招かれたのだった。神から渡された鐘のついたサスマタを用いて彼が罪人を捕らえると、コキュートスの管理用モンスターであるジュデッカから発せられた冷気が罪人めがけて集まり、氷漬けにする仕組みとなっている。職務として罪人を氷漬けにできるコキュートスの地を自身にとっての楽園と感じる青年は、自らも「コキュートス」の名を名乗り、さらに氷漬けにする獲物を得るべく、罪なき人々をこの地へ呼び寄せようと目論むのだった。