祝福を届けし聖告の大天使 ガブリエル

幸せの輪を広げに… 祝福のお知らせに参りました！

エデンの園に侵攻してきた悪魔たちを撃退したガブリエル。しかし、その激戦の影響で園に咲く百合の花たちの多くが枯れ、残った一輪の花も蕾に戻ってしまったため、世界に福音を届けられなくなり、ガブリエルは落ち込んでしまった。魔力を注いだり、ラファエルからもらった泉の水をあげるなど、様々な方法を試すも蕾は一向に開かず、それどころから日に日に蕾は細く萎んでいく。そのことを仲間の天使長たちに相談したガブリエルは、彼女たちと会話をする中で、エデンの園での戦い以降、花を枯らしてしまった自責の念から自分が一度も笑えていなかったことに気づかされる。幸運のメッセンジャーたる己が笑うことを忘れてしまったことが原因だったと悟ったガブリエルは、自身の笑顔を取り戻すべく、かつて自分が神の言葉や福音を届けた地上の人々の幸福な物語を思い返しながら、蕾に語りかけ、エデンの園で共に穏やかな日々を過ごしていく。やがてその絆や想いによって心を癒したガブリエルは自然と笑えるようになり、それに呼応するように美しい白百合の花が開いた。そしてガブリエルは、改めて地上の人々に福音を届ける職務に邁進すべく、再生したエデンの百合を鞄に詰めて、白百合の花が変化したハトたちと共に飛び立つのだった。