エリス

このままだと、 楽しいパーティーがめちゃくちゃに… みんな、争わないでよ～！

神々が暮らす世界。戦いの神アレスの妹として生まれた女神エリスは、ただ存在するだけで周囲に争いを引き起こし、不仲をもたらしてしまうという特異な力を持っていた。 神々の世界で巻き起こる争いごとはその規模も大きく、時には甚大な災害に発展することもしばしば。そんな争いばかり起きる神の世界に嫌気がさしたエリスは、家出を決行し、神の世界を飛び出して人間の世界へ向かう。 しかし、おっちょこちょいで降りる場所を間違え、とある王城の完成したばかりのステンドグラスを派手に突き破って着地してしまう。王の怒りを買い、さらには賊かと疑われ、到着早々打ち首になりかけたエリスだったが必死の謝罪で刑はなんとか免れ、代わりに修理代を稼ぐために王城でメイドとして働くこととなる。 そうしてメイドとして働き出して数日、人間の世界でも自分の特異な力が影響することがわかり始めたエリスだったが、人間の争いは神々のそれに比べれば小規模で、小競り合いや言い争いが起きる程度のため、神の世界よりもよっぽど暮らしやすく、エリスはメイド生活を満喫していた。 そんなある日のこと、城でパーティーが開催されることとなり、メイドとしてゲストのもてなしをするべくエリスも参加することとなったが、ひょんなことから運んでいた飲み物を落としてしまう。その出来事をきっかけに「あの子に迷惑をかけたのはお前か？」「いいや、お前だろ！」となどと参加者たちの間で言い争いが勃発。こうしてみるみる内にエリスの力は会場全体へ派生していき、パーティーは大混乱になってしまうのだった。